同じ“けんしん” 「健診」と「検診」はどう違う?
「健診」と「検診」の違い
新年度を迎えて、これから会社で「けんしん」を受ける方も多いのではないでしょうか。
「けんしん」には「健診」と「検診」があり、それぞれ全く違うということを皆さんはご存知でしょうか。今回は2つの「けんしん」の違いについて説明します。
はじめに簡単に違いをお伝えすると…
<健診とは?>
いわゆる健康診断のことで、自身の健康状態を確認し、病気を予防することを目的としています。
<検診とは?>
特定の病気を発見するために行う検査のことを指し、病気を早期発見し、早期治療につなげることを目的としています。中でも代表的な検診は「がん検診」です。
次に、それぞれの種類や違いについて詳しくお伝えします。
「健康維持に必要不可欠な「健診」
健康診断には、職場の健診、学校健診、特定健康診査など、様々な種類があります。
その中でも、一般健康診断・特定健康診査は皆様も一度は受診されたことがあるのではないでしょうか。
●一般健康診断(定期健康診断など)
日本でもっとも多く行われているのは、「定期健康診断」です。労働安全衛生法で、事業者が労働者に対して1年に1回以上実施することが義務付けられている検査で、検査内容は身体計測、血液検査、尿検査、胸部X線など基本的なものが中心です。
一般健康診断はその他にも、雇い入れ時健康診断や、海外に6カ月以上派遣する労働者を対象とした健診、給食従業員の検便、深夜業従事者*がその業務への配置替えの際に行う 健康診断、及び6か月に1回定期に行う健康診断なども含まれます。
*午後10時~午前5時までの業務を6か月で平均して1か月あたり4回以上従事した者
●特定健康診査
メタボリックシンドロームに特化した健康診断、いわゆる「メタボ健診」のことで、40~ 74歳の人を対象に生活習慣病の予防・早期発見を目的としています。検査した結果、生活習慣病の発症リスクが高いと判明した人には、保健師、管理栄養士による指導が実施されます。
「早期発見・早期治療が目的の「検診」
特定の病気を発見するために行う「検診」ですが、ここでは検診の代表例である「がん検診」についてお伝えします。がん検診には以下の種類があります。
●対策型がん検診
胃がん・大腸がん・肺がん・乳がん・子宮頸がんの5大がんの早期発見を目的に、自治体が一定の年齢範囲の住民に対して検査方法を指定して公共的な予防対策として実施しています。
名古屋市では、お勤め先等で受診する機会のない名古屋市内在住の方を対象に、胃がん、大腸がん、肺がん、子宮がん、乳がんにプラスして前立腺がんの6種類のがん検診を通年で実施しています。
自己負担金は、ひとつの検診につき一律500円。ワンコイン検診と呼ばれています。
▼当クリニックでもワンコイン検診を行っています
https://www.midtown-meieki.jp/medical_checkup/nagoya_city/
●任意型がん検診
病気の早期発見・早期診察を目的とする任意(自由診療)の健康診断としての代表例が人間ドックです。
以前のコラム「健康診断と人間ドックの違い」にもある通り、人間ドックでは、一般健診や特定健診の基本的な健診内容に加えて、胃カメラやCT、MRIなどの検査項目が増え、女性特有の病気や脳に特化した検査など、医療施設によってさまざまな種類のオプションやコースが用意されています。
当クリニックでは、スタンダードなコースからエグゼクティブなコースまでをご用意しており、ご予算やご要望に応じたカスタマイズが可能です。
▼人間ドックのコースや料金についてはこちら
https://www.midtown-meieki.jp/medical_checkup/health_screening_course/
まとめ
健診:自身の健康状態を確認し、病気を予防する、いわゆる健康診断のこと
検診:特定の病気を発見するために行う検査のこと(がん検診など)
忙しさなどから、つい後回しにしてしまうこともある「けんしん」 さまざまな種類と目的がある「健診」と「検診」をうまく活用して、健康維持や病気の予防・早期発見に役立ていただければと思います。
人間ドックコース・料金
当クリニックでは皆さまのご要望に柔軟に対応できるよう、多様なコースをご用意しています。
どのコースを受けたら良いかわからない場合は、お気軽にご相談ください。
===============
記事監修者:ミッドタウンクリニック名駅 川島 晶子
【認定資格】
・人間ドック健診専門医/・日本医師会認定産業医